日米文化ごちゃ混ぜ結婚式 ~工夫したこと5選~

結婚式のウェルカムボード 結婚式

これまでに日本流にしたこと、アメリカ流にしたこと、どちらも取り入れなかったことをまとめましたが、今回は日本、アメリカ関係なく、結婚式をするにあたって工夫したことを紹介します。

結婚式で工夫した事柄5つ

1. 海外ゲストからのご祝儀辞退

日本の結婚式ではご祝儀を包みます。アメリカの結婚式では一般的に、wedding registrationといって、事前に新郎新婦が欲しいものをリストアップし、その中から自分の予算に合わせてプレゼントちょーだい、というなんとも合理的なシステムが採用されます。しかし、アメリカの結婚式も日本のご祝儀ほどの金額ではないですが、キャッシュやチェックをポン、と渡すこともあります。

海外からは、お互いの結婚式には世界中どこにいても絶対に駆けつける!という本当に仲の良い友人しかご招待しませんでした。そしてお互い様ということで、お車代や宿泊費はお渡ししないことになりました。でも中には飛行機代や宿代などでただでさえ負担をかけるのにもかかわらず、「wedding registraionは?」「お祝いを置くデスクってあるの?」と質問をくれる方もいまして。「いやいやいや、遠路遥々来てくれるだけで十分やから気にせんとってー」と思っていたのですが、「待てよ?きちんとギフトやご祝儀はいらないこと伝えておかないと、逆に気を使わせてしまうことになるのでは……?」と不安になってきたので、個別にメールをし、身一つで来て下さいね、と伝えました。

この言い方にまた底無しに悩んだんですよね。「ギフトはいりません」なんて言ったら、「え?逆にギフト持っていく人がいるってこと?じゃあ私も用意しなきゃ!」となってしまったら怖いし、「ご祝儀いりません」て言ったら「え?日本の結婚式って現金包むの?友人は3万!?マジ!?」と不安にさせてしまっても嫌だし。う〜ん、とウダウダ考えていたら、夫から一言。

Nobita
Nobita

そんなん誰も気にしないよ。

能天気〜!というか、私がthe日本人マインドであれこれ考え過ぎだったのかもしれません。ということで、結局シンプルに「遠いところ飛行機代までご負担の上参加していただきますし、ギフト等は全て辞退させていただきます。あなたが参加してくださることが、私たちにとって最高のプレゼントです」のような感じでお断りの連絡を入れておきました。

そして大事なのが「海外からのゲストはご祝儀辞退してます」の旨を当日受付をしていただく方々に伝えておくこと!受付で名前を書いて、「え?みんななんか渡してるけど私大丈夫?」みたいな空気になったら嫌だし、「え?ご祝儀持ってきてないの?」みたいな空気になっても嫌ですしね。

2. 受付の人選

披露宴の際、受付には日英バイリンガルかつ日米どちらの国にも居住経験がある友人に頼みました。日本もアメリカもいずれの文化も身を持って分かっている人の方が、何かあった際、臨機応変に対応してもらえるかなと思ったからです。

お車代が必要なゲストには受付で渡してもらいましたし、海外のゲストがなんか困ってたらサポートよろしくと気軽にお任せできる、とても頼りになる友人たちでした。感謝。

3. お車代の渡し方

海外からのゲストにはお車代もお宿代も自分でご負担いただきましたが、国内の遠方からのゲストは、日本流に、基本お車代はこちらからお渡ししました。工夫した点は、前もって「当日お渡しした方がいいか、事前に新幹線/飛行機のチケットをお送りしたほうがいいか」を確認したことです。当日現金を包んで渡すのが一般的だと思いますが、Lazyな友人は、自分でチケットを用意するのがめんどくさいので「チケット送ってくれたら助かる〜!」とのことでした。やっぱりな。笑。準備をしながら友人それぞれの顔を思い浮かべて、性格を考えて、何をすれば喜んでもらえるか想像して、あぁ楽しかったなぁ。こちらである程度の数は宿も押さえてありましたが、フットワークが軽い友人たちは「東京の友達の家に泊まるから〜」「観光がてらほかにも行きたいところがあるから〜」と言った理由で、ほとんど必要ありませんでした。

また、今回勉強になったのが友人からの贈り物。大阪からのゲストは新幹線利用を想定して、お車代はその分包んでいたのですが、とある友人は飛行機を使って来てくれたとのこと。格安航空便だったためお車代をいただきすぎました、と後日わざわざお祝いの品を追加で送ってきてくれました。なんて律儀なの!そうか、こういうお返しの方法もあるのだな、と勉強になりました。

4. 司会の人選

司会は披露宴を成功させるためにめちゃくちゃ大事なポジションのひとつだと思います。バイリンガル司会をお願いしたいね、と夫と決めていたのですが、このご時世、日英バイリンガルなんてたくさんいるし、司会者探しに困ることはないと思っていました。

しかし!日英バイリンガル + 結婚式の司会者 となると、数がグンと減ります!びっくりするぐらい減ります。

ウェディングプランナーさんにバイリンガル司会がいいと相談したところ、披露宴会場専属の司会者の中にも2名いらっしゃるとのこと。しかしサンプルを聞いて愕然。申し訳ないのですが、私たちが求めていたのものとは全然違っておりまして。サンプルでは手元に書かれている英文をきれいに読み上げていらっしゃいましたが、(たぶん、この人たち、私たちのゲストと会話できない…)というレベルでした。夫は、披露宴は長くなるし、英語はネイティブレベルじゃないと慣れてないゲストは疲れると思う、と。なので発音や会話のフローには拘っていました。私は日本の披露宴のあの独特な流れをきちんと捌ける司会者、披露宴での司会経験が豊かな方に拘っていました。そうするとね、本当に選択肢がめっちゃ狭まるわけですよ。プロのアナウンサーにコネがあるわけでもない私たちはネット検索しまくって、やっとの思いで候補者を数人見つけました。夫と一緒にサンプルを聞いて、2人でこの人だ!と思ったのがこの方。

野口美穂さん https://bilingualmc.jp

今はもう結婚式の司会は受け付けていらっしゃらないそうですが、本当に完璧な司会をしてくださいました。日本語でも英語でも尺の取り方がさすがプロ。臨機応変な意訳も何のその。例えば義父が”Today is the second best day in my life. The first day was when my son was born. Today is the second one. Now I am ready (to die).” (今日は人生で2番目に嬉しい日。1番目は息子が生まれた日。今日が2番目。もういつで天に召されてもいいぜ(っていうぐらい嬉しい))とスピーチしたのですが、さすがに披露宴の場で”もういつでも死ねる”、なんて訳せないじゃないですか。それを咄嗟に「本当に幸せな気持ちでいっぱい」といった具合にいい感じに訳してくださるんです。日英バイリンガルのゲストはみんな口々に「司会者の訳、日英も英日も完めっちゃうまいな!」「披露宴の司会者としても完璧やし、よう見つけたな!」と褒めてくれました。

マイクを握っていない場所でもゲストへのフォローに入ってくださって、彼女なしに私たちの結婚式は成り立ちませんでした。野口さんに司会していただけて、本当にラッキーでした。とにかく司会者探しには時間がかかりましたが、妥協せず「英語の発音、フローがネイティブ並み+披露宴の経験が豊か」な司会者に拘ってよかったです。

5. ゲストへの事前連絡

東京出身ではない私たち夫婦の親族は、ほぼ遠方からの出席。土地勘がなくても携帯さえあればなんとかなる東京でも、念のため下記7点の案内は招待状とは別に作って送りました。

  1. 東京駅からお宿までの行き方
  2. お宿から会場への行き方
  3. 会場から東京駅までの行き方
  4. 各移動における、電車、タクシーそれぞれの所要時間
  5. お宿周辺のおすすめのカフェ
  6. 女性陣は着付けもあるため会場入りの時間
  7. 当日のおおまかなタイムテーブル

また挙式会場であった明治神宮、今はきれいに舗装され車椅子やベビーカーでも本殿へ行けるようになりましたが、私たちが結婚した頃はまだじゃりじゃり道しかありませんでした。なので注意事項として「境内の砂利道を10分程度歩いていただくことになるため、歩きやすいお足元でお越しください」と書き加えておきました。

そしてアメリカからのゲストへは当日のタイムテーブルと、挙式、披露宴の流れや注意事項を書いたものを事前に送りました。ちょっと驚かれるかもしれませんが、事前に送ったタイムテーブルへは、実際より30分繰り上げた時間を書きました。端的に言うと、

Martian
Martian

嘘ついちゃった、てへぺろ

理由はアメリカから来る夫の友人も私の友人も、時間にゆる〜い人が多いため。笑。アメリカの友人の結婚式で時間通りに始まったことなんてないし、パーティーだって遅れてくるのが普通。(もちろん時間通りに始まる場合もあるでしょうし、私たちの友人がたまたまそうなのかもしれませんが。)アメリカの結婚式ってかなり緩く始まるイメージだったので、分刻みできっちり行われる日本の結婚式に、そのゆる〜いノリで来られたら困る!念には念を入れで30分繰り上げた予定を渡しちゃいました。もちろん時間通りに来てくれたゲストが飽きないように、時間を潰せる場所は用意しましたけどね。

以上、自分なりに工夫したこと5選でした。果たして工夫したことなのか?大したことなくない?みたいな内容が多くなった気がしますがご愛嬌で。

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